精麻と麻の違いは何ですか?
「麻」と「精麻」は、どちらも麻の植物に由来する言葉ですが、意味合いが異なります。
麻
- 植物繊維の総称:
- 「麻」は、アマ科、イラクサ科、アオイ科などの植物から採取される繊維の総称です。
- リネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)など、様々な種類の麻があります。
- 衣類、ロープ、紙など、幅広い用途に利用されます。
- 家庭用品品質表示法における「麻」:
- 日本の家庭用品品質表示法では、衣類などの製品に「麻」と表示できるのは、リネンとラミーの2種類のみと定められています。
精麻
- 大麻の茎から採取される繊維:
- 「精麻」は、大麻(ヘンプ)の茎の皮から靭皮繊維を剥ぎ取り、乾燥させたものです。
- 神道では神事の際に用いられ、伊勢神宮の神札である「神宮大麻」にも精麻が使われています。
- 伝統工芸品である注連縄(しめなわ)や横綱の化粧まわしなどにも、精麻が用いられています。
- 神聖な用途:
- 精麻は、浄化作用やエネルギー調整作用があるとされ、神聖な用途に用いられることが多いです。
まとめ
- 「麻」は植物繊維の総称であり、「精麻」は大麻の茎から採取される特定の繊維を指します。
- 「麻」は幅広い用途に利用されるのに対し、「精麻」は主に神事や伝統工芸に用いられます。